“ 作曲は才能ですか? ”
“ 音楽のセンスを身につけるにはどうしたら良いですか? ”
よく聞かれる質問です
このことについての持論と
脳科学の観点から、幾つかの要所をまとめてみたいと思います
【参考はアルバロ・フェルナンデス氏・中野信子さんの書籍から】
世の中には
【音楽理論を必死で勉強したのに曲が作れない】
と言う人と
【コードを3・4個覚えた結果、とりあえず1曲作れた】
と言う人がいます
「一生懸命やってるのに作れません!」
と言う人と
「適当にやったら作れるじゃない♪」
と言うがいます
この違いは何なのでしょうか
一言に【センス】と言ってしまえば終わりですので・・
もう少し掘ってみましょう
まず
書籍を参考に、主要な脳機能についてまとめてみます
知覚能力
【五感で感じ取れる力】です
五感を駆使し
自分が本当は何に感動するのか?
何に楽しみや快楽を感じるのか?
きちんと認識していなければいけません
自分とよく向き合った結果
“ 実は音楽が好きではなかったことに気づいた ”
と言う人と会ったことがあります(笑)
注意能力
【演奏・編曲】に必要な力です
ある対象・行動・思考への集中
競合する要求を同時管理できます
記憶能力
【誰かが歌ったフレーズを そのまま真似して歌う(短期記憶)】
【覚えた曲を いつでも弾ける(長期記憶)】
覚えたケーデンスやメロディを使いわます事ができる
運動能力
【楽器を弾く力】
【リズムをとる力】
【楽譜を目で追いながら、足先・手先を連動させる力】
パソコンを操作する
楽譜を書く
アドリブするなど
言語・聴覚処理能力
【耳コピする力】【Keyを把握する力】【歌詞を理解する力】【知識を学ぶ力】
音楽表現において、向き不向きが最も現れる分野です
これらを統合した【実行能力】
・youtubeで見たテクニックを “自分に必要なものだ” と判断し取り入れることができる力
・歌い手や演奏者、作曲者に共感したり、制作過程を想像できる力
・現状ではアイデアが浮かばないため、一度リフレッシュして発想の転換を図る力
・制作途中で、完成時の全体図が見える力
・曲を模倣し、模倣したことに気づかせないようにする事ができる力 ←超重要
上記のような様々な能力が複合的に作用し
【作曲】をしていることになります
そこへ遺伝も入ってきます
【音楽能力の遺伝率は90%】
だそうですが
被験対象が狭く
どこまで信憑性があるのかはわかりません・・
少なくとも
【音楽理論を学べば大丈夫】
【感性が豊かだから大丈夫】
【音楽学校に行けば大丈夫】
と言うような単純なものではないようです
思い返すと
シンガーソングライターの知人が行っていた事の1つに
日記がありました
自分の五感に反応した事柄を常にメモして
1日の終わりに、それらを思い返しながら日記帳にまとめると言うもの
・〇〇の曲が 甘い感じがして良かった
・〇〇に行ったら懐かしく感じた
・〇〇の匂いにすごく癒された
・〇〇色の看板を見た
など
外部にある様々な情報に対して
【自分はどう感じたのか】と言う点に焦点を当てていた訳です
これを繰り返すことで
“ 自分の世界観を確立し、それを表現に活用する ”
と言う事でしょう
日常的に “ 知覚能力と記憶能力 ” を鍛えていたことになりますね
そうなると
【音楽的才能】や【センス】は
天からの授かりものや
神秘的な力ではなく
【その人が日頃から何を意識して過ごしているか】
その蓄積によって回路が組まれた脳による力
なのでしょうか
“ 作曲は才能ですか?? ”
“ 音楽のセンスを身につけるにはどうしたら良いですか? ”
この答えに対し
僕にはまだまだ考える時間が必要です